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ヤーコンは南米アンデス原産のキク科の植物(サツマイモはヒルガオ科、ジャガイモはナス科)で、ダリアと同じ仲間です。
学名は Smallanthus Sonchifoliusです。(以前には Polymnia sonchifoliaが使われていた。)
ヤーコンの地上部全体、花(品種・系統によってはなかなか咲きません)、塊根(サツマイモの形状のもの、食用とする)、塊茎(芽になる塊)、1枚の葉(矢じり型と称されることがある)と芋の切り口に出来たカルス状のものを示します。カルス状のものは暑くなるとでき、同時に根も出てきます。カルス状のものから芽を出させることにはまだ成功していません。誰か挑戦して下さい。
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ヤーコン地上部 |
ヤーコン花 |
ヤーコン塊根(芋) |
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ヤーコン塊茎(芽) |
ヤーコン葉 |
芋にできたカルス状のもの |
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ヤーコンの栽培研究は、主として茨城県阿見町にある茨城大学農学部において精力的に行われました。(農家でも独自に栽培試験が行われました。)
ヤーコンの芋に大量のフラクトオリゴ糖が含まれていることが、茨城大学農学部の浅見・大山・月橋の先生方によって明らかになりました。
旧四国農業試験場の中西先生(現ヤーコン研究会会長)のグループにより品種改良が行なわれ、新品種サラダ乙女・アンデスの雪・サラダ岡目が開発されました。一般的に栽培されている品種(1985年に導入されたいわゆるペルーA)より、芋に割れ(裂開)が入りにくいと言うことです。ヤーコンの花は霜が降りる直前に咲くので、まず種子は取れません。従って、品種改良は難しい。ガンマ線を当てて突然変異を起させる研究もなされているようですが、成功したと言う話は聞いておりません。
ヤーコンの芋や茎葉にはフラクトオリゴ糖のほか、フラボノイドやクロロゲン酸といったポリフェノールが大量に含まれていることがこれまでの研究から分かっています。2000年(平成12年)までの研究は総説としてYACON(ヤーコン研究会報)第3巻第1号(平成12年)p.41-58にまとめました。
フラクトオリゴ糖は砂糖から酵素を使って合成され、厚生省認可の特定保健用食品として販売されています。これまでの研究から、フラクトオリゴ糖には次のような性質があることが解っています。
(1) おなかの環境を良好に保ちます。
(2) 食べ過ぎあるいは体質・体調によりおなかがゆるくなることがあります。
ヤーコンは植物であり、上で述べた砂糖から合成されたフラクトオリゴ糖製品とは違い、そのイモにはフラクトオリゴ糖の他に、クロロゲン酸やフラボン類などポリフェノールが入っています。芋を切った時に黒くなるのは、りんごを切った時に黒くなるのと同じ成分でまずい味ですが、クロロゲン酸によるものと推定されています。
掘りたての芋はあまり甘味を感じず、皮のあたりは少し苦味があります。細い芋(売られることはあまりない)は全体にかなりのほろ苦味があります。しかし、掘ってから1週間位置いておくと、フラクトオリゴ糖が分解してできた糖によりかなり甘くなります。
芋の形がサツマイモに似ているからといって、ふかしたり焼いたりすると歯ごたえが悪くなり美味しくありません。サツマイモにはデンプンが含まれているのですがヤーコンにはデンプンが全くないためです。果物のように生で食べるのが一番美味しい食べ方です。
皮をむくとアク(クロロゲン酸と推定)の影響で黒っぽくなるので、水あるいは酢水に漬けます。細いイモは少し苦いですが、薄皮をむいて酢を少し入れた醤油に漬けると、苦味もなくなりカリカリして美味しくなります。
葉(売られていません)はかなり苦いのですが、お茶として市販されています。
葉の食べ方は、さっと湯がいて一晩水にさらすと苦味は気にならなくなります。山菜のお浸しのような味です。味噌漬・醤油漬などにしても美味しく食べられます。北海道の方でしたらヨブスマソウという山菜をご存知の方もいらっしゃると思います。それに似た味です。
最大の問題点は芋にひび割れができやすいということです。ひび割れそれ自体は、フラクトオリゴ糖やクロロゲン酸の含量に影響しませんが、見た目が悪い点が玉に瑕です。化学肥料ではなく、堆肥等の有機物を大量に入れると割れが少なくなるという人もいますが、天候の影響もあり、まだ確定的なことは言えません。割れのない芋を作るよう努力しておりますので、今しばらくご辛抱下さい。
旧四国農業試験場で開発された新品種:サラダ乙女・アンデスの雪・サラダ岡目は割れの入りにくい品種と言われています。味もそれぞれで異なります。全国各地で栽培が行われ、その土地と目的にあった品種を選ぶことが良いでしょう。
現代の日本人は肉食中心になりスナック菓子を多く食べ、たんぱく質と油脂類を大量摂取していますが、野菜・果物類をあまり食べなくなっています。ヤーコンはフラクトオリゴ糖やクロロゲン酸などのポリフェノールを大量に含んでおり、ヤーコンは現代日本人のための野菜だといっても過言ではないでしょう。
ヤーコンをたくさん食べて健康維持に役立てましょう。
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2009年秋収穫 福島産 |
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伊藤洋行
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